中学生、高校生、大学生の皆さんへ 『なんのために英語を勉強しているの?』
最近高校生を指導していて気になることがあります。大学入試センター試験の「発音、アクセント」の問題を苦手にしている人が多いのです。特に英語の成績の良い人が、長文読解、文法、整序問題のように高得点をあげられません。この分野は英語の成績に関係なく概して苦手のようです。英語が苦手な人は言うに及びません。たとえ正解を得たとしても、カンで解答するなど、問題への「取り組み方」がわからず、自信を持って解答できる人はごく少数です。もちろん間違えやすい語彙が出題されるわけですが、「取り組み方」や「解答・解説の読み方」がわからないのでは実力が上がりようもありません。
そこで気になるのが「愛知県公立高校入試問題」です。他県と異なり、発音、アクセントの問題が出題させないため、高校入試に向けた学習でおろそかになっていると思われます(少なくともオフィスKで学習し始めた中学生は全員あてはまります)。おもしろいデータがあります。「発音、アクセント」が苦手な人は、リスニング問題も苦手で高得点を得られません。
センター試験では筆記試験200点、リスニング50点とリスニングの占める割合が高いです。大学入試は他県の学生とも競います。参考までにTOEICではリーディング495点、リスニング495点という割合です。リスニングの重要性に早く気づいて欲しいと思います。あえて誤解を恐れずに言えば、「国語」の勉強方法がわからない学生が多いのと同じぐらい、リスニングの対策方法がわからない人が多いと感じています。
私自身も大学生までリスニングの対策方法が分からず大の苦手でした。「とにかくたくさん聞くことだ。英語を流しっぱなしにしておきなさい」という対策を実行したものの結果が伴わず自分には向いていなかったと考えている人が結構多いようです。間違ってはいませんが、これは中・上級者向けの対策とお考え下さい。
まずは教科書やラジオ講座のネイティブ音声を手に入れ、またCDが付属の教材であれば、これを繰り返し聞き、音読することをおすすめいたします。ものまね芸人のように、なるべく同じような音が出せるように努力することです。発音記号に興味が出てきたらしめたものです。発音記号にはアクセントも示されています。辞書で単語の意味を調べるだけではなく、発音やアクセントを調べるようになれば、英語の実力がワンランク上がる日も近いでしょう。今日は発音・アクセント問題とリスニングの重要性に触れましたが、次回は「辞書の使い方」について書いてみたいと思います。